【オフィスの原状回復とは?オフィスで行う原状回復について解説します】

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これからオフィスの原状回復を行うにあたって、どんな内容の原状回復が行われるのか気になる人も多いのではないでしょうか?

原状回復はオフィスを元の状態に戻すために必要なことであり、いつどこまで、誰が何故、何をどのように原状回復を行うのか知る必要性があります。

これからオフィスの原状回復を行うのか、改めて知っておくと役に立つでしょう。

それでは、いつどこまで、誰が何故、何をどのように原状回復を行うのかご説明しましょう。

目次

・あらためてオフィスの原状回復とは?
・いつ原状回復をするの?
・どこまで原状回復をおこなうの?
・だれが原状回復をおこなうの?
・なぜ原状回復をおこなうの?
・なにを原状回復をおこなうの?
・どのように原状回復をおこなうの?
・まとめ 

【あらためてオフィスの原状回復とは?】

オフィスの原状回復とは賃貸オフィスなどで行われる工事であり、最初にオフィスを借りた時と同じ状態に戻すのが目的です。

原状回復はオフィスから退去する際に必ず行う必要性があるため、いつどこまで、誰が何故、何をどのように原状回復を行うのか知ることが大切です。

それでは、いつどこまで、誰が何故、何をどのように原状回復を行うのかご説明しましょう。

○いつ原状回復をするの?

オフィスの原状回復は、契約期間中に行うのが一般的です。

一般的な賃貸住宅では住人の退去後に原状回復を行いますが、オフィスの場合は契約期間中に原状回復を行わないと契約違反になってしまうので注意しなければなりません。

原状回復を行うタイミング等は全て入居時に締結する契約書に記載されているので、どのタイミングで原状回復を行うのかチェックすることができます。

もちろん慌てて原状回復を行わなければならなくなる可能性もあるため、事前に原状回復はいつまでに完了させなければならないのか確認しておきましょう。

・原状回復を行うタイミングを忘れるとどうなる?

オフィスの原状回復を行うにあたって注意しておきたいのが、原状回復を行うタイミングを間違えてしまうことによるトラブルです。

オフィスの原状回復は契約期間中、つまり退去する前日までに終わらせておく必要性があります。

しかし、賃貸物件と勘違いして退去した後に原状回復を行っていたつもりでいたために、オーナーとのトラブルに発展してしまったケースが散見されます。

これは契約書を確認していなかったために起こることなので、事前に契約書を確認していつまでに原状回復を行えばいいのか確認しましょう。

原状回復に関するトラブルが多発していることを受けて、2020年4月に民法改正により、改正民法第621条が制定されました。

以下、全文です。

『賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を現状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りではない。』

この民法改正から分かることは、オフィスを借りた後に賃借人によって何らかの損傷があった時は原状回復を行う義務があるということです。

ただ、オフィスの原状回復は原則的に原状回復を行って入居した時の状況に全て戻さなければならないため、損傷や損耗によるものは元通りにしなければなりませんが、一般的に利用していた範囲内の経年劣化によるものは原状回復を行う必要性がありません。

もちろん細かい原状回復の内容は物件や契約書の内容によって変わるので場合によっては経年劣化した部分は原状回復を行う必要性がある可能性もあります。

しかし、基本的に経年劣化した部分まで原状回復する必要性はないでしょう。

・オフィスの原状回復工事が行われる期間

契約期間内にオフィスの原状回復を行わなければならなくなった時、問題になるのは原状回復工事がどのくらいの期間に行われるのかどうかです。

契約期間が終了するまでの間に原状回復を済ませておかなければならないので、退去する日に間に合うように原状回復を依頼することになります。

一番気になるのは原状回復工事がどのくらいの期間で終わるのかどうかですが、損傷レベルやオフィスの広さによって変わります。

あまり損傷部分がない場合は3日程度で終わることが多いものの、30坪以上ともなれば1週間~2週間以上かかることも少なくありません。

大規模なオフィスであれば1ヶ月以上かかることもあります。

しかも施工業者に原状回復工事を依頼したとしても日取りの調整などを行わなければならないので、すぐに着工できるわけではありません。

したがって、退去する日に間に合うように施工業者に依頼する必要性があるでしょう。

もしも退去日までに原状回復工事が終わっていなかった場合は、日割り家賃や遅延金を請求される可能性が高いです。

○どこまで原状回復をおこなうの?

オフィスの原状回復工事は、原則的に入居前の状態に戻さなければならないため、基本的に損傷が見られる部分は全て原状回復を行う必要性があります。

とはいえ、どこまで原状回復を行えばいいのかイマイチ分からない人もいるでしょう。

入居前の状態に戻すといっても、元々どんな状態になっていたのか思い出せないかもしれません。

たとえば、原状回復の範囲として挙げられるのは、以下の通りです。

  • オフィスに持ち込んだ家具や家電、備品などの撤去
  • パーテーションの撤去
  • 入居した後に整備した電気や電話配線の撤去
  • その他・造作物の撤去
  • 入居した後に取り付けられた看板やカーペットの撤去
  • オフィスの壁や床などに加えた装飾や加工を撤去して元に戻す
  • 壁や天井、床の汚れを元に戻してキレイにする
  • 変更した配電盤を元に戻す

基本的に以上のような原状回復が必要になりますが、契約書の内容次第では以上の他にも範囲が広い可能性があります。

オフィスの原状回復を行う時は契約書をチェックして、どこまで原状回復を行えばいいのかチェックしましょう。

なお、オフィスの原状回復を行う時の費用は全額借主が負担するので注意が必要です。

特に原状回復は損傷や損耗だけでなく契約内容によっては経年劣化した部分まで全て元通りにしなければならないため、その分費用も大きくなります。

原状回復に必要な費用の中には、クリーニング代も含まれるでしょう。

また、ペットの飼育が禁止されていたにもかかわらず飼育していた場合は用途違反となるので原状回復を行わなければなりません。

ペットの飼育ができるオフィスの場合、原状回復に消臭クロスや滑りにくいフローリング材などの材質が指定されていることもあるので事前に確認する必要性があります。

契約期間内にしっかり掃除をしていれば問題ありませんが、掃除をしていれば発生していなかったであろう汚れがあった場合は原状回復の対象になります。

たとえば結露を放置したことによるカビやシミが広がっていた場合は原状回復の対象になるので、後で手間を増やさないようにしっかりと掃除をすることが大切です。

オフィスに元々設置されていたエアコンや給湯器などのメンテナンスを怠った場合に発生した汚れも原状回復の対象になります。

もちろん元々設置されていたものなので、故障等が発生した場合は貸主が修繕を行う義務が発生するため、故障をそのままにしないで貸主に報告すれば問題ありません。

原状回復の対象範囲でややこしいのが、壁に開けたビス穴の問題です。これはエアコンやテレビなど生活に必要なものを設置するために壁にビス穴を開けた場合は原状回復の対象にはなりません。

しかし、重量物を支えるために釘穴やネジ穴は借主の都合で開けた穴という扱いになるので、原状回復の対象になります。あらかじめ貸主に了解を得た上で原状回復の方法を決めておきましょう。

・オフィスの原状回復にかかる費用はどれくらい?

オフィスの原状回復にかかる費用は、オフィスの広さや損傷・損耗レベル、経年劣化具合、ビルのグレードなどによって大きく変わります。

費用の目安として挙げるなら、小規模のオフィスであれば坪単価3万円~7万円程度、大規模なオフィスなら坪単価4万円~12万円、さらにグレードが高いオフィスなら坪単価20万円と高くなるでしょう。

また、問題になるのはオフィスの原状回復を行うにあたって、オーナーが大手の施工業者に依頼しているケースです。

大手の施工業者を指定している場合は自分で施工費用が安い業者に依頼することができないため、規模が大きいほど大手の施工業者に依頼する時の費用も高くなります。

もしも大規模のオフィスの原状回復を行うにあたって施工業者が指定されている場合は大幅な費用がかかる可能性があるので注意しましょう。

・費用をなるべく抑えたい時はどうすればいい?

オフィスの原状回復工事にどれだけ費用がかかるのかによって、次に移転する際に必要になる予算に大きく関わることになるでしょう。

オフィスの原状回復工事を行う際は基本的に指定されている施工業者に依頼するのが一般的ですが、見積書を確認してもその値段が相場に沿ったものなのか分からない人もいます。

場合によっては不要な工事が含まれていたり、原状回復に関係がない工事内容も含まれていたりするので注意しなければなりません。

大手の施工業者であっても何らかのトラブルが発生する可能性があるので、余計な費用を発生させないためにも、原状回復工事の相場や専門家への相談を検討する必要性があるでしょう。

また、もしも施工業者が指定されていない場合は、複数の業者に見積りを依頼するのがおすすめです。

1社だけでに見積りを依頼しても、それが安いのか高いのかどうか分かりません。

しかし、複数の業者に見積もりを依頼することで大体の相場が分かるので、ある程度安い見積もり価格を提示してくれた施工業者に依頼すると良いでしょう。

ただ、施工業者を選ぶ上で気を付けておきたいのが、原状回復義務をちゃんと満たす工事を行ってくれるかどうかです。

契約書に記載されている通りに原状回復が行われなかった場合は、追加工事が発生する可能性があります。

追加工事が発生してしまうと余計に費用がかかってしまいますし、何より退去日までに間に合わせる予定だったのに間に合わなくなる可能性もあるでしょう。

もしも退去日に間に合わなければオーナーから日割り家賃や追加費用を請求されることも考えられるため、施工業者を選ぶ時は必ず原状回復義務を果たすように厳命してもらうようにしましょう。

・居抜き物件なら原状回復費用が抑えられる

原状回復工事の費用を削減する方法として、居抜き物件にしてもらう方法があります。

居抜き物件とは、退去する際に内装や設備、什器などをそのままにしておいた物件のことで、次に入居する人がそのまま使えるのが大きなメリットです。

本来であればオフィスを退去する際に全てを撤去して入居する前の状態に戻さなければなりませんが、居抜きが認められているオフィスであれば原状回復を行う必要性がありません。

居抜きのオフィスが募集されていることも多く、オフィスを移転する際に設備等を用意する必要性がないばかりか、退去する時も原状回復の費用がかからないなど、お互いにメリットがあります。

最初にオフィスを構える時に居抜きのオフィスを選ぶことで退去する際に原状回復を行う必要性がないため、オフィスを移転する時のことを考えて居抜きオフィスを選ぶのがおすすめです。

もちろん最初から居抜きのオフィスでなかったとしても、ビルの管理会社やオーナーに相談することで実現できる可能性が少なからずあります。

とはいえ、理解が得られなければ居抜きオフィスは実現しません。

また、居抜きのオフィスに入居することができたとしても、最終的に退去する時のオフィスの状況によっては原状回復を行う必要性があるかもしれません。

著しく損傷・損耗している場合は、居抜きであっても原状回復を行うことになるでしょう。

このように居抜きにする場合は最終的な原状回復はどの範囲で誰に責任があるのか問われることになるため、面倒なトラブルに発展したくなければ居抜き以外のオフィスを選ぶのがおすすめです。

○だれが原状回復をおこなうの?

オフィスの原状回復工事を行うのは、基本的にオフィスを借りていた代表者が施工業者を選んで外注するか、契約書に記載されている指定施工業者に依頼する方法が挙げられます。

ビル管理会社やオーナーが指定している施工業者であれば実績等を確認しても基本的に問題はありませんが、自分で施工業者を選ぶ場合は別です。

まず、原状回復工事を行った実績があるかどうかが重要になります。

施工業者を選ぶ時は実績等を確認するのはもちろん、こちらの要望に応えてくれるかどうか、こちらが納得するまでやり取りに応じてくれるかどうかなどをチェックしましょう。

また、オフィスの原状回復工事を行う時の相場を知ることも大切です。

オフィスの広さに応じた相場を知ることで、見積りを依頼した時に相場に沿った施工業者を選ぶことができます。

○なぜ原状回復をおこなうの?

オフィスの原状回復を行う理由は、オフィス側には原状回復の義務があるからです。

通常、原状回復義務はビルオーナーに対して適用されませんが、オフィス側には原状回復の義務があると法的に判断されているため、賃貸借契約書の内容にしたがって原状回復工事を行わなければなりません。

これに大してオフィスを借りた側が原状回復工事を行う義務に対して不服申し立てを行ったとしても、申し立てが通ることはほぼありません。

したがって、オフィスを借りると同時に、いずれ退去する時のことを考えて原状回復工事について知っておく必要性があるでしょう。

○なにを原状回復をおこなうの?

なにを現状起伏を行うのか気になる人も多いでしょう。原状回復の対象物は分かりやすい物だと

  • オフィスに持ち込んだ家具や家電、備品などの撤去
  • パーテーションの撤去
  • 入居した後に整備した電気や電話配線の撤去
  • その他・造作物の撤去
  • 入居した後に取り付けられた看板やカーペットの撤去
  • オフィスの壁や床などに加えた装飾や加工を撤去して元に戻す
  • 壁や天井、床の汚れを元に戻してキレイにする
  • 変更した配電盤を元に戻す

以上が挙げられます。以上の原状回復の対象物として挙げられやすいのは、借主も分かりやすい範囲だからです。しかし、他にも原状回復の対象になる物があるとしたら、契約期間内に忘れずに原状回復を行っておく必要性があるでしょう。

以下で原状回復における細かい対象物の扱いについて解説します。

・ブラインド

ブラインドは借主が定期的に掃除をする必要性があるので、原状回復の対象になります。しかし、ブラインドは1枚1枚丁寧に綺麗にしなければならないため、ある程度の掃除で済ませてしまうケースが多くあります。

家庭にある小さいブラインドであれば洗うことができますが、オフィスのブラインドは固く固定されているので手動で綺麗にしなければなりません。特に長時間放置されたホコリや汚れはハンディモップなどでは到底綺麗にできるものではないため、1枚1枚丁寧にホコリを取り除くことから始めましょう。

アタッチメントがついたハンディ掃除機を使ってホコリを吸い取ってから濡らした雑巾で優しく拭き取るのがおすすめです。

・照明器具

照明器具に関しては基本的に消耗品となるので、故障が原因ではない限り借主が電球などの交換を行わなければなりません。ただし、電球を交換しても電気が点かない場合は照明器具の不具合か故障が原因だと考えられるので、借主が原状回復を行う義務はありません。

もしもこれから原状回復を行うことになった場合、照明器具が動作しなければ貸主に連絡しましょう。管球も電球と同様に消耗品なので、原状回復を行う時に交換する必要性があります。交換する際に配線やスイッチまで手を加える必要性はないため、一般的な範囲で損耗している電球や管球の交換のみで良いでしょう。

ただし、故意に電球や管球、配線やスイッチなどを損傷させた場合は全て原状回復の工事に含まれる可能性があるので注意が必要です。心配なら契約書をチェックして、どこまで原状回復の対象になるのか確認しましょう。

・エアコン

エアコンの場合は一般的な範囲で防げるはずの汚れを放置してしまった場合は原状回復の対象になります。経年劣化による損耗が認められる場合は借主の負担になりません。普通に使用している範囲で故障や不具合が起きた場合でも貸主が負担することになるので、一番気を付けておきたいのは定期的な内部の洗浄です。

内部の洗浄をしっかり行った上で何も問題がなければ、エアコンの原状回復を行う必要性はありません。

・専有部分のトイレ

共有部分のトイレであれば原状回復の対象にはなりませんが、専有部分のトイレやキッチンは原状回復の対象になる可能性が高いです。たとえばトイレは定期的な掃除を怠っていた場合、非常に汚れやすいので原状回復の対象になるでしょう。

普段から定期的な掃除を行って綺麗にしているならまだしも、汚したのは借主の責任なのでトイレクリーニングで綺麗にする必要性があります。もちろん借主が故意にトイレの何かを破損させた場合は借主の責任になるので注意が必要です。

キッチンも同様に汚れやすく、注意しないとあっという間にカビや細菌が繁殖してしまいます。キッチンも定期的に掃除していれば防げたであろうカビなどの汚れを無くす義務があるので、事前にキッチンのクリーニングなどで原状回復を行う必要性があります。

なお、オフィスを借りた時にキッチンがなく、後から自分でキッチンを設置した場合は原状回復によってキッチンに関する全ての設備などを撤去しなければなりません。キッチン台や給排水設備まで全て撤去しなければならないため、その分の費用も発生するでしょう。

・A工事

A工事とは原状回復の際に行われる工事の一つであり、オーナーの資産んとなる部分の原状回復を行うのが目的です。主にビル全体や共用部分の廊下、空調や防災設備などの原状回復を行います。a工事を行う場合の費用は基本的に貸主が負担するので、借主がオフィスから退去する際に費用を支払う必要性はありません。

しかし、借主が共有部分となる廊下や壁、床、防災設備、空調などに傷をつけた場合は原状回復費用を請求される可能性があるので注意が必要です。

B工事とは借主の希望により、壁や天井、空調、防災設備を変更したり増やしたり移動させたりできる工事です。費用は借主が負担し、工事業者は貸主が選べます。

C工事とはテナントの資産に分類される設備や品物に対して行われる工事です。借主が費用を負担しますが、工事業者も選べる可能性があります。

・多数の他社と共有している場合

もしもビル内で多数の他社と共有している場合、真っ先に確認するのは契約書の内容です。多数の他社と共有している場合、誰が壁や床などを傷つけたのか、どの会社がどの部分の原状回復費用を負担するのかで揉める可能性が高いでしょう。

そうなる前に契約書の内容を確認して、1社1社がどの部分までの原状回復を行う義務があるのか知る必要性があります。

・1フロアー貸で実質専有分であるが、契約面積以外

1フロアー貸で実質専有部分ではあるものの、契約面積以外の原状回復を行う必要性があるのか気になる人もいるでしょう。専有部分にあるものを傷つけなければ心配はありませんが、契約面積でなかった場合は原状回復を行う必要性はないと言えます。

あくまで契約面積内にある範囲を原状回復する必要性があるのであって、契約面積以外の場所にある部分は実質専有部分であっても関係がないと言えるでしょう。しかし、これも契約書に記載されている内容によっていくらでも変わります。

もしも契約書に契約面積以外の部分も原状回復を行う必要性がある旨の内容が記載されていれば、その通りにするしかありません。事前に契約書の内容を確認して、契約面積以外の専有部分の原状回復を行う必要性があるのか知っておきましょう。

・工事に伴う共有部分の養生 

原状回復工事を行う際に共有部分の養生を行う必要性がありますが、養生をしていても壁や床などを傷つけてしまう可能性があります。工事を行う業者としても限られた工期の中で工事を行わなければならないため、非常に神経を使うストレスが溜まっていきます。

ただ、養生をしていても壁や床を傷つけてしまう可能性が少なからずあるので、その場合は借主に責任があるのか気になるところです。ですが、もしも傷つけた場合は借主が故意に傷つけたわけではないので、業者に責任があると言えます。

そもそも業者は事前に見積もりを提示し、養生部分の費用についても納得した上で工事を行うため、業者が傷をつけたとしても借主に責任はないと言えるでしょう。

○どのように原状回復をおこなうの?

オフィスの原状回復を行う時の流れは、以下の通りです。

  • 賃貸借契約書を確認する
  • 施工業者に原状回復工事について問い合わせる
  • 施工業者の現地調査の実施と工事内容のすり合わせを行う
  • 原状回復工事の見積りとスケジュールの確認
  • 原状回復工事の発注と着工
  • 原状回復工事の施工完了と引渡し

まず最初に賃貸借契約書を確認してオフィスの原状回復義務がどこまであるのかを確認していきます。完全なオフィスの場合は契約書の内容通りに原状回復工事を行う必要性がありますが、住居とオフィスを兼ねている場合は原状回復義務の範囲が違うので注意が必要です。

場合によっては賃貸住宅の範囲も適用される可能性があるため、どこまでが範囲なのか明確にする必要性があります。

次に原状回復工事について施工業者に問い合わせる必要性がありますが、指定された施工業者か自分で選んだ施工業者に問い合わせましょう。

いずれにしても施工業者にスムーズに説明ができるように、契約内容やオフィスの住所、間取りや広さなどの必要な情報をまとめておくのがおすすめです。

次に、施工業者によるオフィスの現地調査を行っていきます。

この時、自社担当者の立ち合いの元、一緒にオフィスの状態を確認しながら原状回復の範囲はどこまでになるのかすり合わせていきます。

現地調査を行っておかないと後で工事内容や費用面で行き違いや勘違いなどのトラブルが発生する可能性が高いので、必ず現地調査を行いましょう。

次に、現地調査を元にした見積りを行います。

特に一番重要なのは見積書の内訳です。

この内訳によって、どんな工事が行われてどのくらいの費用が発生するのかが分かりますが、中にはどんな工事なのか分からない項目もあるでしょう。

原状回復工事で失敗しないようにするためには、見積りを確認する時点で不明な点がないようにするのがポイントです。

見積りに納得がいくまで何回もやり取りをする可能性があるので、その分の期間が必要なことに注意しましょう。

見積書の内容に合意したら、工事の開始時期や完了予定日なども明確にしておくのが得策です。

次に、施工業者と本契約を締結して、原状回復工事をスケジュールに沿って進めていきます。

原状回復工事がスケジュール通りに行われているか、自分の要望がしっかりと反映されているか、合意した内容通りに進んでいるのか、定期連絡を依頼したり実際に見に行ったりして確かめることが大切です。

特に大事なのは中間検査です。

中間検査は適切に原状回復工事が行われているかチェックするだけでなく、隠れて見えない部分も適切に工事が進められているのかチェックする必要性があります。

順調に進んでいれば問題ありませんが、もしも気になるところや疑問・不審に思ったところは何でも質問しましょう。

最後に予定通り原状回復工事がお終わっていることを確認できたら、オフィスをビル管理会社やオーナーに引き渡します。

【まとめ】

オフィスの原状回復は基本的に損傷や損耗、経年劣化を含めて全て入居前の状態に戻す必要性があります。

原状回復工事を行う時は最初に賃貸借契約書の内容を確認して、記載されている内容通りにするのが得策です。

ビル管理会社やオーナーが施工業者を指定している場合はその通りにしなければなりませんが、打ち合わせはしっかりと行う必要性があります。

また、大規模なオフィスの原状回復を行う際に大手の施工業者が指定されている場合は予想以上に費用がかかる可能性があるので注意が必要です。

自分で施工業者を選ぶ場合も、複数の施工業者に見積もりを依頼した上で、どの業者が相場に沿った金額を提示しているか比較することが大切です。

後は契約期間中に原状回復工事が終了するように、スケジュールに気を付けて原状回復工事の打ち合わせから見積書の内訳の確認、工事が終了した後に追加工事が発生する要因がないかチェックします。

スムーズに原状回復工事を終えるためにも、しっかりと打ち合わせを行いましょう。

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